写真に写る女性

 今日、ご法事の準備をしていると、20代の女性とそのお母さんがきて、写真を見てほしいとのこと。グアムで撮った写真に見知らぬ女性が写ってるということ。確かに、ご本人の横にうっすらと女性らしき影が見えます。近くには誰もいなかったとのこと。いろんな人に聞いたが、みんな言うことが違い、困りはてて寺にやってきたようでした。
 写真をよく見ると、如何にも何かに反射して周囲の景色が写ったように見えます。女性の後ろには、建てものの陰も見えます。デジカメ写真には、このような写り込みがあって、不思議ではありませんよといっても、納得されない様子。写真を預かってほしいというので、いいですよと受け取ると、今度はメモリーもお願いしますとのこと。私に預けると、安心されたようでした。せっかくですから、ご本尊にお参り下さいといって、お母さんとお参りしていただきました。阿弥陀様といって、いつでも見守ってくださいますよ、とお話をさせていただきました。
 帰られてから、ご本人の了解もありましたから、メモリーにある写真を見てみました。さらにその部分を拡大してみましたら、確かに若い女性が写ってるのです。プリントアウトでは切れてしまっていた端の部分に、その女性の花飾りが写っていて、さらに写真では白目をむいて、怖い顔に見えた表情が、左に視線を向けていたため、そのように見えていたことも分かりました。日本人ではなくどうもグアムの女性に見えます。たぶん、近くにあったポスターが写ったのでしょう。
 TVの影響の大なるを感じますが、必ずこのような写真を解説する人が出てきて、丁寧にこれは誰々ですといいます。しかし、根拠はなくご自身の感覚で話すことですから、違う人に聞けば違う答えが返ってきます。そらぞれ、ばらばらです。
 写真もそうですが、そこに人の姿が映っていたとしても、それは写真の世界できちんと説明が付くことばかりです。万が一、何とも説明が付かない事柄があったとしても(確かに気持ちは良くありませんが)、そのことと私の上に起こる事柄、例えば、災難であったり、病気であったり、様々な不幸な出来事であったり、それらのことと写真とのつながりはまったくないと言うことなのです。(写真をもってきた女性にもこのことを話しましたが、なかなか納得できなかったようです。よほどいろんなことを言われてきたのでしょう。)
 私の上に良いことが起こるとすれば、良いことが起こるだけの因(原因)と縁(条件、つながり、かかわり)の結果であり、悪いことが起こるとすればやはり、原因と縁との結果であるという、法則、真理があるのです。これを仏教で「縁起の法則、因縁」といいます。
 特に、悪いことが起こる原因を亡き方に向けることがあります。それをまことしやかにいう方もいます。(このことは、亡き方に対して誠に申し訳ないことです。この写真に写っている女性について、ある人は「生まれてこれなかったあなたのお姉さんですよ」といったとか。それにしては大きくなってグアムの花飾りまでつけて出てこられたのでしょうか)先に亡くなられた方を尊い仏様として仰ぐのと、災いを起こす種、原因として忌み嫌うのとでは、大変な違いがあるのです。
 仏教の教えを学ぶとは、正しいものの見方、人生の見方を学ぶということなのです。

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